📖 物語
あんちゃんは、やさしいおひさまの下で、のはらで ゆっくり あそんでいました。
「あかとんぼさん、こんにちは」あんちゃんは、あかとんぼが そっと とんでいるのを みていました。
「わぁ、きれいだね」あんちゃんは、あかとんぼを みあげて やさしく わらいました。
あかとんぼは、ふわりふわり とびまわって、あんちゃんの まわりを そっと まわりました。
「あかとんぼさん、どこいくの?」あんちゃんは、あかとんぼを そっと おいかけました。
ふわり ふわり、あかとんぼは おおきな いしの うえに やさしく とまりました。
「あれ?」あんちゃんは ふしぎそうに みました。あかとんぼの かげが、おおきな いしに うつって、やさしい かたちに なりました。
「こんにちは、あんちゃん」いしから やさしい こえが そっと きこえてきました。
「だれ?」あんちゃんは、そっと みまわしました。
「ぼく、トンボくん。あかとんぼの おともだち」いしが やさしく ささやきました。
「わぁ、すてき」あんちゃんは、うれしくなって にこにこ わらいました。
「いっしょに あそぼう」トンボくんが やさしく いいました。
「うん」あんちゃんは あたたかい こころで こたえました。
トンボくんと あんちゃんは、のはらを ゆっくり あるきました。ちょうちょを そっと みたり、おはなの においを やさしく かいだり。
「みて みて、あかい はな」「あっち みて、きいろい ちょうちょ」
トンボくんは、あんちゃんに やさしく きれいなものを おしえてくれました。
そして、ふたりは おおきな きの したで そっと やすみました。あかとんぼたちが、ふわり ふわり とんでいます。
「あかとんぼ、きれいだね」あんちゃんが そっと いいました。
「うん、あかとんぼは とくべつな ともだち」トンボくんが やさしく こたえました。
「あかとんぼ、だいすき」あんちゃんは、ほっこり わらいました。
おひさまが すこしずつ くだりはじめ、あたりが あたたかい オレンジいろに つつまれました。
「おうちに かえる じかん」トンボくんが やさしく いいました。
「また あそぼうね」あんちゃんは、トンボくんに そっと てを ふりました。
「うん、また あした」トンボくんは、いしに やさしく もどりました。
あんちゃんは、おうちへ かえりながら、あかとんぼを ゆっくり みあげました。あかとんぼは、ふわり ふわり やさしく とんでいます。
おうちに つくと、おかあさんが あたたかく まっていました。「あんちゃん、おかえり」
「おかあさん、きょう あかとんぼの おともだちができたよ」あんちゃんは、やさしく はなしました。
よるになり、あんちゃんは ふわふわの おふとんに そっと はいりました。「おやすみ、あんちゃん。あたたかい ゆめを みてね」おかあさんが そっと いいました。
あんちゃんは、ゆっくり めを とじて、おおきく しんこきゅう。あかとんぼが そっと とぶ あたたかい ゆめを みながら、すやすや ねむりました。
ふわり、ふわり。あかとんぼは、あんちゃんの やすらかな ゆめのなかで やさしく まもっています。